第九章

暑さと、チクチク地獄(※1)が終わったら、いよいよ壁の工事だ!
建材屋さんから山のように届いた石膏ボードを、専用のビス(ボードビス)を使用し
ひたすら留めていく。
このときあまりビスの間隔をあけすぎると
壁が動いてクロスがはがれたり、左官が割れる要因となるので、
細かく(15cm位の間隔で)打っていく。
別にものすごい力を使うわけでもなく
危険な工具を使用しなくとも電池ドライバー一本あれば出来る作業なので、
私も加勢した。
柱の間隔(スパン)と同幅なので、多少重いもののはじめのうちは好調で貼っていける。
ゆえに、のほほんと機嫌良く進む♪
が、途中から窓回りや、一枚の石膏ボードでは届かない天井までの半端な寸法が出てくる…。
こうなると必要な寸法を計測し、カッターで(※2)寸法通り切って張っていかなければいかなくなる…。
「これなら出来るだろう?!」
と、言われ
「もちろん!!」
と、答えたのだが・・・・・・・・・・・
よくよく考えてみると、建築模型が震度一で崩壊しそうなものしか作れなかった私…。
あんなに小さく薄い(3mmくらい)スチロールパネルを
まっすぐな切り口で切ることができなかったのだから
12mmの厚さで、90cmも幅のある、
しかも硬くて一回カッターをひいた位では切れないようなものを、
90度の角度で切り上げることができるわけがない…。
切って持っていっては旦那に
「………なんだこりゃ?!サイズ合わないじゃないか!ダメ!もう一度やり直し!!」
少し自己嫌悪になりながら再度測り直して余分を切り取り持っていく。
「………よ〜く見てみな。ここに台形が入ると思うか?ボード用のカンナあるからあれで直してよ!!」
ちょっとむくれて再度かんなで直す。
カッターのように不安定な道具じゃないからもうこれで大丈夫だろうと意気揚々と持っていく。
「………削りすぎだ………。」
隣のボードとの間に4mmほどの隙間が…。
「なんで水平と垂直がちゃんとできないんだよ!基本だよ基本!!
もういいよ、もったいないから後はパテで埋めるから!!」
これが一度で済めばよいのだが
しつこいくらいに何度も続く。
何度も続けばこちらもだんだん腹が立ってくるわけで、
最後には
「いいじゃんか!!
こんな数ミリの問題で
ごちゃごちゃとうるさいよ!!
これくらい珪藻土を塗る前に
テープ張ってパテ入れれば
大丈夫なんでしょ〜が!!
家具じゃないんだからさあ!!」
天下無敵の逆切れである!!
ふんだ!!
家具職人ゆえの性なのか
建築の場合すべてを数ミリの違いなく施工することは難しく
そのことが原因となって大きな性能上の問題が起こることはないのだが
家具の場合数 mmの違いが使い勝手の良し悪しを決めることがあるので
とにかくうるさいのだ!!!
あ〜〜〜うるさい!!うるさい!!!
でも、そのことを私が言ったところで聞き入れず、後になって、ほかの大工さんに
「家具じゃないんだから、大丈夫だよ〜!」
と、言われてようやく頭を建築と家具で切り替えるようになったのだ。
夫婦間に暗雲立ち込めながらの作業だったのだが
自分たちであれこれ考えながら施工しているので
はじめ予定にはなかったニッチ(壁を掘り込んで作った小棚)を急遽作ることができ
洗面所の洗剤の収納や、トイレのトイレットペーパーの収納が余計な収納用の家具を設置せずにすみました!
必要に応じて追加工事ができるのもセルフビルドの醍醐味かもしれません。
これで少し、家の様子が見えてきた!!
次はいよいよ天井工事!!
天井まで6m以上ある吹き抜けのリビングを………
さて、どうやって施工しましょうか?????
私?
私はもちろん再び傍観者に徹しますとも(ニヤリ)
がんばれ親父!!!!
ちかり

|
※1
本当にこの作業嫌でしたね…。そのためお店の工事では羊毛断熱材を使用しました。こちらですと、大きな100%羊毛のシートを手でちぎって使用できますので、防護の為のマスク・メガネ・長袖のジャンバーにズボン・軍手の必要もなく、とても気軽に施工できます。もちろん体に有害な物質は使用されていません。
幾分お値段は上がりますが、耐久性などを考えても決して高いものではないように思います
※2
プロの大工さんは丸鋸で、一気に切り上げて作業の効率を上げていますが、丸鋸を石膏ボード用と、一般使い用と分けて(使い分けないと石膏ボードを切ることで切れ味が落ちてしまうのです)使用することのない一般の方は、大きめのカッターでも十分切ることができます。カッターのほうが切りかすが粉塵となって舞い散ることもないので安心です。
|
|