森の雫のインテリア
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第一章

突然夢を突きつけられた!


 私には小さい頃から「ああしたい」「こうしたい」という明確な夢がありました。
 一つは「絵描きになること」。
そしてもう一つは「自分の家を持つこと」でした。
「家を持つ」なんて幼い子供が抱く夢としては可愛げ無いことですが
自分の望んだ空間で自分の好きな生活をしたい
という思いがとても強かったんです。
 高校を卒業し、インテリアの専門学校に進んだのもそのためでした。
ただ、その後就職をする頃にはその夢はかなりぼやけ、
気ままに貯金もたいしてせずに暮らしておりました。

 が、そのうち結婚をし子供がうまれるとこの夢は再びクリアーになって私の前に立ちふさがりました。



 当時東京の郊外にアパートを借りて暮らしていたのですが、
仕事もやめ一日生まれて間もない小猿のような息子と
窓の外に広がる隣のアパートの玄関口を見つめて暮らすことに
強いストレスを感じていた私は「何とか早く納得のいく土地で心地良い生活を送りたい!」と、
銀行通帳をにらみつけては「貯金するぞ〜!!」と決意を硬くし、
何かにつけ田舎で暮らしたいと口にするようになりました。

 そんなある日のこと実家に電話をしていると
「別荘用に買う土地決めたから一緒に見に行かない?ドライブのつもりでさあ」
「はああ〜?!」
この母、思い立ったら即実行、確実に実現をし周囲を唖然とさせるのが得意技!
数年前から別荘の話をしてはいたのだが、まさか本気だったとは・・・。※1
 「軽井沢?そうだねずいぶんいってないからいってこようか」
高崎市出身の私は年中軽井沢に遊びに行っていましたので、
非常に馴染み深い場所だったのです。

と、言うことで家族三人と両親の5人で出かけました。

「ここだよ!どう?!」
うれしそうに指差す母の前に広がる土地は、
周囲に木々が広がる山のなかの静かな一角でした。
「うん、いいところだね。」
脳裏に幼い頃育った隣の森を浮かべ、
『いいなあ、こんなところで子供育てたいよな・・』
とぼんやり考えながら返答すると
「あんた達もここに家建てたら?」
「うん・・・・・
ん?な、何を言い出すんだよ!
「軽井沢の条例で別荘で土地を買う場合これだけ広くないと販売できないだって。
でも、これなら共有の名義にして二件立てても建蔽率※2に引っかかることは無いでしょ?!」
「そ、そりゃそうだけど・・・生活するには仕事先とか、ほら色々と考えなきゃ!」
「ワタルさん独立したいて言ってたじゃない?なら、独立しちゃえば!」
「・・・・・・・・。」
「田舎暮らししたいんでしょ?」
「・・・・・・・・。」
二の句が告げないとはまさにこのこと!

 自宅に戻った私達は夢見心地で、早速銀行通帳を引っ張りだし、
・・・・・・・・・・・現実に引き戻されるのであった・・。
「全然これじゃ足りないって!!」
思わず収納しきれないほどのCDの山、本
その他部屋の中にある浪費してきたことを如実に語る品々を、
悔しさいっぱいににらんでしまうのであった・・・・。


ちかリ




注意書き


一昔とことなり、現在では一般の方でも別荘の購入がしやすくなっています。私の実家も平凡な家でして、私自身なんか「お嬢様」なんてものとは程遠い存在でありますです・・・。(ただのおばちゃんです!)ちなみに父は「なまはげ」のようなじいさんです・・・・。とほほ・・。


各自治区によって建蔽率は変わってきます。土地を探される際は御気を付けください

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